NBDC Research ID: hum0041.v1

 

研究内容の概要

目的: 転移や再発を伴う進行がんの殆どは、依然として治療抵抗性があり、難治性がんである。肝がんの多施設検体コホートに基づく難治性規定分子の同定と分子標的治療の開発をテーマに、腫瘍組織および非腫瘍組織の全エキソン配列解析、網羅的エピゲノム解析、網羅的遺伝子発現解析を実施することにより、難治性肝がんを規定するドライバー遺伝子の候補を同定し、発がんメカニズム解析による新規治療法の開発、予防医学への応用を図る。

方法: 難治性肝がんの指標には、ミラノ基準(基準外:腫瘍径5 cm以下単発腫瘍、または腫瘍径3 cm以内3個以内腫瘍、かつ遠隔転移・肉眼的脈管浸潤なし、基準内:少なくとも術後2年以内無再発)を用いた。主腫瘍組織、および周囲の非腫瘍組織からDNAを抽出し、Genome-Wide Human SNP Array 6.0(Affymetrix)を用いたSNP解析による検証を行った後、全エキソン配列解析を施行した。全エキソン配列解析は、BWAによるhg19リファレンスゲノムへのマッピング、およびGATKによるリアラインメント・リキャリブレーションを経て、VarScan、MuTect、SomaticIndelDetector、FATHMMなどを組み合わせたフィルター、およびIGVによる目視確認を経て、変異の選択を行った。

対象: 難治性肝がんは高率に再発をきたす疾患であるが、再発しても治療可能なミラノ基準内の再発であれば再切除などで治癒可能であることが多いが、ミラノ基準外再発では治癒困難であり、しばしば致死的となる。本課題では、肝がんの致死的再発解明の観点から、根治的肝切除手術を施行した原発性肝細胞がん33症例(ミラノ基準外再発例16症例と基準内再発例17症例)の手術時切除切片(腫瘍組織及び非腫瘍組織)を用いた。

 

データID内容制限公開日
JGAS000052 NGS(Exome、Target Capture) 制限公開(Type I) 2017/01/12

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分子データ

JGAS000052

対象

難治性肝がん33症例の腫瘍組織および周囲の非腫瘍組織

   ・ミラノ基準外再発例:16症例

   ・ミラノ基準内例:17症例

規模 Exome、Target Capture
対象領域(Target Captureの場合) SureSelect Human All Exon V4 + HBVゲノム + lincRNA
Platform Illumina [HiSeq 2000]
ライブラリソース

主腫瘍組織および周囲の非腫瘍組織から抽出したgDNA

(フェノール・クロロホルム法)

検体情報(購入の場合) -
ライブラリ作製方法(キット名) SureSelect Human All Exon V4
断片化の方法 超音波断片化(Covaris S220)
ライブラリ構築方法 Paired-end
リード長(除:バーコード、アダプタ、プライマー、リンカー) 100 bp x 2
Japanese Genotype-phenotype Archive Dataset ID JGAD000052
総データ量 1759 GB (fastq.gz)
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提供者情報

研究代表者: 田中 真二

所 属 機 関: 東京医科歯科大学大学院 医歯学総合研究科(医系) 分子腫瘍医学分野

プロジェクト/研究グループ名:次世代がん研究シーズ戦略的育成プログラム「分子プロファイリングによる新規標的同定を通じた難治がん治療法開発」

URL: http://www.tmd.ac.jp/grad/monc/index.html (分子腫瘍医学分野)

科研費/助成金(Research Project Number):

科研費・助成金名タイトル研究課題番号
日本医療研究開発機構(AMED) 次世代がん研究シーズ戦略的育成プログラム(P-DIRECT)

「分子プロファイリングによる新規標的同定を通じた難治がん治療法開発」(肝がんの多施設検体コホートに基づく難治性規定分子の同定と分子標的治療の開発)

JP15cm0106064

 

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